▽レス始▼レス末
「未来の女神と煩悩少・・・年?(GS+オリキャラ)」SK (2004.12.17 19:28/2004.12.20 12:08)
迷い込んだ異界で、壊されきった体で
それでも生きたいと願った

“生きたいか?幼き人間(ヒト)の娘よ”

だから、その言葉に頷いて
あたしは呪いをかけられた

“命には命を。お前の命を助ける代償は、私の命だ”

いつか、自分を殺せと
泣きたくなるくらい優しい声で囁いて
彼はあたしを拾った

この瞳は、呪いの証



「はっ、ここは!?」
 
気づいたら、自分の部屋だった
今日は色々とショッキングなことがあったため、記憶が一時的に飛んだらしい
それでも貧乏神の試練をクリアし、美神へのセクハラは怠っていなかった辺りは、もう本能としか言えないだろう

恐る恐る、服を脱ぐ
その下には、ばっちりと白いさらしが巻いてあった
その更に下には、柔らかーいものが

ふにふに

「自分で揉んでみても全然楽しくないー!」

『そういうものよ、人生って。ああでも他人に揉んでもらったら、けっこう楽しいかもネ?』

「他人って誰!?って今の」

あわてて鏡を取り出す
すると、鏡の表面が揺らぎ、妖しい魅力を持った女の立体映像が現れる

『はあい。あなたが全然連絡くれないから、こっちから連絡しちゃったわ』

「でたー!!??」

『出たって、あなたお化けじゃあるまいし。第一、仮にもGS見習いがこの程度で驚いちゃダメじゃない。イケナイ子ね』

「んなこと言うても、突然出てこられたら誰だった驚く!・・・・・・で、えーとイシュタル、さん?」

呼び方に困っているらしい
まあ、イシュタルなんて日本人には少し呼びにくいだろう

『その呼び名をぽんぽん出すのはつたないわねえ。仕方ない、特別にさゆりって呼んでいいわ』

「さゆり?なんか日本人みたいな名前だな」

なぜかグレートマザーの顔が横切った

『日本人名よ。魔族になる前はただの日本人だったからね。と、あたしの事情はいいの。大事なのは、あなたのこれからのことでしょう?』

そう言われて、今の自分の状況を改めて思い出す
手首につけたブレスレットをしげしげと眺める

「これで男に戻れるとして、問題は使いどころやなー」

あまり自分が女になっちゃいました☆とかは言いたくない横島
でも、女風呂には興味ありです

『まあ当分は必要ないんじゃない?フォローとしてあたしの子供達もそっちへ行かせたし』

「は?子供?なんでまた・・・」

『一応名ばかりとはいえあたしは魔神だから、そっちにはいけないのよ。だからあたしの代理。そろそろ鍛えないとって思ってたし、いい機会だわ』

よろしくね、とウィンクを一つ

「いやだからなんでいきなり!大体、父親はどうしたんだよ」

『知らない、いや忘れているわ。あたしが記憶を消したもの』

苦笑を一つこぼす

『いろいろ、この立場は厄介でね。あたしは魔神としてはまだ未熟だから、ほんとは手元に置いとくと危険なのよね』

かといって、魔神の子供なんて厄介な立場の者を人間界に預けてはおけない
今まではそれでも手元に置いていたが、いい機会だから修行もかねて送り出すと決まった、ということらしい
本人達の強い要望も有ったらしい

「何で俺んとこに?全然修行になんてならんと思うぞ?」

返って来た答えは、意表をついたものだった

『あなたが家の子達のタイプだから』

Why?今、なんておっしゃりやがりましたか?

『あの子達、好みがうるさいからねえ。でもあなたなら大丈夫!きっと懐くと保証出来るわ!』

「いや懐くって動物じゃあるまいし。んなこと保証されても」

『じゃ頑張ってね☆』

「聞けよ!ってあっ、一方的にきりやがった!?」

都合が悪くなったんで逃げたな

「しかし子供か・・・・・・小百合さんが何歳かは知らんが、美人の娘だったらええなー」

自分の都合のいい方に考えるポジティブシンキング
ある意味、建設的かもしれない




Side:イシュタル

「んにゃあ〜、メドにぃ、もっと飲みたい〜!」

ぐでんぐでんに酔っ払ってる女性が一人
酒瓶を取り上げられて、不満そうだ

「まったく、寂しいならさびしいって言えばいいのに。強くもない酒、こんなになるまで飲まなくても、さ」

苦笑しながら、たしなめる青年

「寂しくなんかないもん!ただちょっと、不安なだけだもん!あっちには、まだ父さん生きてるし・・・メドにぃは敵だし」

しゅんとなるイシュタル
いつもは妖艶な色香を振りまいているだけに、子供返りした時の威力は凄まじいものがある
面倒を見ている彼の理性がぐらつきかける程度には

「でも!あたしは父さんの後を継ぐって決めたんだもん!獅子は自分の子を谷から思いっきり、渾身の力を込めて蹴り落とすものなんだもん!」

言動が支離滅裂になっている
ついでに絡み酒のけがあるのか、先ほどから肩に手をまわされたり、しなだれかかられたりで、彼は理性の限界に挑戦させられていた

「あーもう!いいからお前はとっとと寝ろ!」

煩悩を振り払うように大声を出すと

「昔みたいに添い寝してくれるの?メドにぃ」

思わぬ切り返しをされて固まる青年
懇願するように見つめる色違いの眼差しがゆれる
昔から、青年はこの瞳に弱かった

「わ、わかった。お前が眠るまで一緒にいてやるから、早くねな」

「わーい。メドにぃ、だいすき」

やっと大人しくなった女性を見て、こっそりとため息をつく青年
(やれやれ、これが本当の“蛇の生殺し”って奴だな)



Side:横島

「おはよう、母さん」

「おはよー!お母様」

朝っぱらから何を言ってくれやがりますか、このお子様達は
大体、俺は男・・・・・・とは今現在言えないのか

「しかし、なかなか大胆な格好だな。これは誘われていると解釈するべきなのか?」

「うわー、どきどきだね」

その言葉にばっとはね起きる
今の格好、シャツ一枚にトランクス一枚

「支度を手伝おう。何、恥ずかしがる事はない。私に全てを委ねてくれ」

一ミリも動かない表情でそんなことを言い放つ黒髪の少年

「えへへ、ぜーんぶ僕達に任せてねっ☆」

無邪気な笑顔で襲い掛かってくる金髪の少年

「うっ、うわっ、やめっ%&$@#”!?」

見事なコンビネーションで服を脱がされ、着替えさせられました

「うう、汚されちゃった・・・」

とりあえず、こんなときでもボケは入れてみる横島

「責任なら喜んでとるが」

さらりと返されてしまった

「ご飯出来たよー。お話は、食べながらしよう?」

金の髪の少年は、10歳かそこらの幼い外見に見合わず、結構しっかりしているようだ
横島はまともな飯にありつけると喜んだ

「自己紹介をしておこうか。私は千夜、母さんからあなたの手伝いをするようにと言われてきた」

料理をつつきながら、中学生くらいの黒髪の少年が話す
確かに、目の色は彼女の左目と同じ藤色だった

「母さんって、さゆりさん?じゃあ何で、俺のことを母さんなんて呼ぶんだ?」

その疑問に応えたのは、金髪の少年だった

「母様がね、ここにいる間はあなたのことを母親だと思いなさいって言ったの。あっ、僕の名前はイル」

素直な笑みをむける少年の瞳は、母親の右目と同じ闇色

「思うのはいいが、その呼び方はやめてくれ。男で通したいんでな」

純粋な笑顔に、つい脱力しつつ答える

「えー、母様可愛いのに、男の子なの?」

そういって首をかしげる少年の方も愛らしい顔立ちをしている

「イル、母さんがそう言うのだ、やめておこう。では、兄さんでいいか?さすがにいきなり名前を呼び捨てるのもどうかと思うのでな」

「う〜、分かったよ千ちゃん。じゃあ、お兄様だね。でも、他の人がいないときは、母様って呼んでいいよね」

渋々といった風情で、イルは頷いた

「ふむ、そうしよう。他の兄弟達にも伝えておく」

重々しく頷きながら、言い放つ千夜
その一言に、横島はぴたりと動きを止めた

「まだいるのかよ!?これ以上入らんぞ、ここには」

次の瞬間、勢い良くつっこむ

「えっと、後ふたりいるよ」

「住む場所の件については、どうにかしよう。だが、それより前に学校はいいのか?そろそろ、時間だと思うのだが」

ばっと時計を見る
そろそろ急がないとまずい

「詳しい話は後でな。行って来る」

すると、さっと鞄を持たされる

「「いってらっしゃい」」

無表情と、満面の笑顔に見送られる
不覚にも、うれしいと思ってしまった



学校にて
やけに、校内がざわついていた

「あら、おはよう。横島君がこんなに早くに来るなんて・・・今日は雨でも降るのかしら?」

到着早々、愛子にこんなことを言われる

「いや、槍だ!」
「それすら生ぬるい!核の冬が来るぞ!」

「俺を何だと思うとるんだ!」

まったく失礼にもほどがある

「まあまあ、それにしても横島君、なんか感じが違うわね」

「そうですノー。どこがどうとはいえんのじゃが」

ぎくぅっ!!??

ちなみに今日、ピートは除霊の手伝いのため欠席である

せめて一人でも除霊委員の面子が欠けていたことは、今の横島にとっては幸運だった・・・かもしれない

「し、シバラクアッテナカッタカラジャナイカ?そ、そんな事よりどうしたんだよ、この騒ぎ」

あせって話題を変える
幸い、うろんな顔はされたが素直に乗ってくれた

「今日、転校生が来るらしいわよ」

「へ?転校生?」

脳裏に浮かぶ、今朝方いきなり現れた二人の子供
まさかな、と思う

「凄く綺麗な子だって噂よ。それも二人」

そう言えば、後二人兄弟がいると言われたような?

「席に着け!今日は、転校生の紹介をするぞ」

とたんに、ぴたりと静まる教室
その静けさは、教師の声と言うより、入ってきた人物達を見たせいであった

一人は、少し癖のある薄茶の髪を後ろで束ねており、藤色の瞳で日本人離れした長身と顔立ち
もう一人は、短めの黒髪に、黒い瞳。身長はもう一人に比べれば低めだが、切れ長の目をした美形だ
二人とも男子学生服を着ており、男子の嫉妬と女性の歓喜の視線を浴びていた

「紅井レンといいます。よろしくお願いします」

「拙者の名は紅井晃牙と申す」


こうして、未来の女神にして魔神が送り込んだ四つの石は揃った
波紋は、もうすぐそこに


Fin
と言うわけで、問題の第二段です
イシュタルさんは、親しいヒトの前では子供返りする事が発覚
小さいころからの付き合いのヒトには、たまに言動が幼くなるようです
今回は、お酒が入ってたせいで余計酷く

皆さん、イシュタルさんのことを原作以後だと思われたようで
え〜、イシュタルさんとこの平行世界は本当にパラレルなんで、原作とはたどった道のりが全然違うのですよ
ついでに言えば厳密には“横島”ですらありません。今回最後に出てきた彼らの苗字を参照
全反転というわけではないですが、作者のくじで(オイ)性別の入れ替わりは起こってます。アシュタロスは流石に男のままにしましたが

では、レス返しを

D,様>体育・・・そこら辺は学校に潜入した“彼ら”に期待。当分、主要面子にはばれない予定です。思わぬ方にばれるかもですが

藍様>セクハラ指南は、彼女の小さいころからの知り合いにそんなノリの方がいたからです

nacky様>イシュタルさんのとこではルシオラは生きてますよ、今回でてきてないけど。彼女自身のちょっかいは些細なものだと思います

九尾様>イシュタルさんところは、コスモプロセッサが完成する寸前で止まった世界です。文珠の前にしたのは、単に基礎の強化です。文珠はなまじっか応用性が高いので、出て以降だとそれの効果に重点がいきそうになるので

柳野雫様>伏線とか張るの苦手なんで、特に重点に関わる謎はありませんよー。貞操は…多分(何)美神さんが殴ってるときはたいてい頭に血が上ってますから、気づく余裕はないかと

humhum様>イシュタルは、“アシュタロスの後継ぎ”という意味を込めて、その起源とされる女神の名を名乗っています


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△記事頭
  1.  もしやあっちの世界って・・・・全て性別が反転してるとか?だからメドは男と・・・・・・
     てか・・・・百合展開を楽しみにしてたのに・・・・・・(TT
    D,(2004.12.17 19:38)】
  2. うーん。ちょっと期待してたのだが。
    オリキャラ乱舞かぁ。個人的には残念。
    aaa(2004.12.17 20:48)】
  3. メド兄さん以外誰が誰だかさっぱりわかりません。かろうじて拙者という特徴のある一人称のやつが思い浮かびますが、それ以外は。金髪の子はパピリオだと嬉しいです。
    性別逆転してるとなるとイシュタルの親父って誰だろ〜?アシュタロスに親父なんかいたっけ?それともアシュだけは逆になってなくて娘のイシュタルを拾ったのかな?
    九尾(2004.12.17 22:13)】
  4. 性の天秤はダイス任せですか…

    是非に猿は女性型で…w
    Dan(2004.12.18 00:47)】

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